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淫魔学園 第2章(1)

皆さん、お久しぶりです。
諸事情により、しばらく更新をサボっておりました。

楽しみにしていた方がいたら、本当に申し訳ないと思います。

とりあえず復帰第一作は淫魔学園を進めていきたいと思います。
今回は女性の淫魔化中心。何気に初なんだよな。大丈夫かな……




「あらゆる生命が躍動し始める、最良の季節を迎えました。新入生の皆様、入学おめでとうございます。皆様の入学を心から歓迎いたします。今年は男子生徒も加わり、学園生活が一層華やかになると思いますが……」
 講堂内に生徒会長の声色が響き渡る。
 年頃の新入生たちにとっては騒ぎ出したいところではあるが、彼女の式辞に聞き惚れてしまっては、文字通り静聴せざるを得なかった。
 ただ、一人を除いて……
「すげー、あれが生徒会長か。ヤバ、レベル高ぇ。あの人の美しさは人間を通り越しているな。なぁ、そう思うだろ? えーっと、小木君」
「そ、そうですね……三次元にしてはレベルが高いと思いますよ」
「ねぇ。喜一くんたち、静かにしようよ」
 周囲の生徒たちから白い目が飛んでいるような気になり、夏樹はいたたまれなくなっていた。
 また逆隣ではふてくされながら喜一たちのやりとりを聞いているキリトの姿があった。
「ケッ、アホらし。あんなのどうせワガママなお嬢様だろうが」
「……違うよ」
「あ?」
 突然彼に話しかけるような声が聞こえてきた。それは意外にも寡黙な少年、智の声だった。
「彼女はただのワガママお嬢様じゃないよ……いや、ただの……ううん、なんでもない」
「お前、あの生徒会長の何を知っているんだ?」
「……何も。でも、気をつけて。もしかしたら最初に狙われるのは、君かも知れないから……」
 それだけ言うと、智は再び黙り込んだ。
「ったく、どいつもこいつも変なヤローばっかだぜ」

 そんな会話が飛び交いながら、入学式は終了した。



 時刻は夕方の六時すぎ。
 大ホール内には大きなテーブルが何卓も並べられ、その上には色とりどりの料理が何品も揃えられていた。童話に出てくるようなお城のパーティさながらの光景に、金持ちのお嬢様たちも心を弾ませていた。
 しかしそこに、男子生徒たちの姿がないことを不審に思う生徒も少なからずいた。
「それでは、新入生の皆様の発展を願って、乾杯!」
 盛大な乾杯の合図と共に、歓迎パーティが始まった。
「ごきげんよう、あなたもこの学園に入学したのですね」
「ええ。母が薦めて下さったので……」
「あの、先輩。この学園のことについてもっと詳しく知りたいのですが……」
 女子生徒たちはジュースや料理を手に、それぞれ他愛もない会話などをしながら親睦を深め合っている。
 このパーティが、一体どんな意味を持っているのか、これっぽちも知らずに――


 開始からおよそ一時間後の、七時すぎ。
 生徒会長、来栖ミサが壇上に姿を現した。
「皆様、一旦食べるのを辞めて、こちらを見ていただけますでしょうか?」
 その言葉が掛かると、皆の声が一斉に止み、視線が彼女に集中した。
「ではこれより、新入生歓迎パーティのメインイベントを開始します。二年生の先輩方はそれぞれ所定の位置へ。そして新入生代表、伊集院百合香さん、前へ――」
「は、はぁ……」
 呼ばれた女子生徒は怪訝な顔を浮かべながらミサの側へと向かった。実は、これに関しては何も聞かされていなかったからだ。
 先ほどまで明るかった二年生の生徒たちが、一気に無表情のようで、それでいて蒼ざめたような、恐ろしい顔つきになった。萎縮する新入生たちを尻目に、ミサは話を続ける。
「伊集院さん」
「は、はい!」
「怖がらなくてもいいのよ。リラックスなさい」
 ミサはふっと笑みをこぼす。しかしそれでリラックスなどできるわけがなかった。今のミサの笑顔は、式典の時に見せたあの柔らかなものとは全く違うものだからだ。
「そうね、まず最初の役目は……書記の周防さんにお願いしようかしら」
「はい……」
 壇上にいた、一際小柄な生徒が百合香に近付いた。
 すると彼女はおもむろに彼女の腕を掴んできた。
「な、何を……」
 間髪を入れず、彼女の唇が百合香に重なった。
「ん、ぐ――」
 ちゅう、ぴちゃ、といやらしい音がホール内に響き渡る。新入生たちも呆気にとられてその光景を黙って見ているしかなかった。
 しばらくして、段々と百合香の目がトロンとうな垂れてきた。
「そう、その調子よ。さぁ、仕上げに掛かりなさい」
 ミサの声が合図するかのように、書記の周防の尻からニョキニョキと何かが生え出した。それは太く長い、一本の尻尾だった。
 その尻尾はうねうねと動きながら、百合香のスカートの中へと潜り込んでいった。

「い、いやあああぁあぁぁぁぁあ!」
 ようやく見ている生徒たちから悲鳴が挙がった。
「静粛に。今からあなたたちも同じ体験をしてもらうのですから……」
 やがて百合香の身体にも大きな変化が訪れた。
 白っぽかった皮膚が紫色に変わり、彼女の尻からも同じような尻尾が生え出してスカートから顔を覗かせた。
「さぁ、そのままでは窮屈でしょう。服をお脱ぎなさい」
 ミサに言われるままに百合香は制服を脱ぎ捨てた。
「これが、新しい私……?」
 そこにいたのは先ほどまでの伊集院百合香ではなかった。皮膚や尻尾だけでなく、背中には服で隠れていた、小さな蝙蝠のような翼が生えていた。
「そう、それが新しいあなた。今はまだ小さな翼だけど、すぐに大きくなるわ」
「周防様、そしてミサ様。私をこのような素晴らしい姿に生まれ変わらせていただき、ありがとうございます」
「あらあら、いいのよ。では、皆様お分かりになったでしょうか? これからが本日のパーティの本番、そして新入生の皆様の、第二の聖誕祭の始まりです!」

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